年金受給者でもお金を借りることができるのか、検証しています!

年金受給者でも急にお金が必要になることがたくさんあるのではないでしょうか。そんなときにどのように資金を用意できるでしょうか。
銀行のカードローンや消費者金融からお金を借りることができるのでしょうか。また、借り入れのためにはどんな条件があるのでしょうか。年金を担保にするという方法はどうでしょうか。
この記事では、年金受給者の方が気になる借り入れに関する情報をまとめています。
年金受給者でも急にお金が必要になる?
年金受給者のマイホーム建て替え
年金を受給できる年齢になると、これまでには考えなかったたくさんの項目のお金の出費があるようです。貯金や資産がたくさんあるなら大丈夫ですが、そうでない場合は心配になりますね。
たとえば、マイホームの建て替えが必要になる場合があるでしょう。長年住んできた愛着のあるマイホーム。少しづつ具合が悪くなっている箇所もあるでしょう。
また、これから年を重ねていくことを前もって考えて、バリアフリーの対策をしたいと思っておられるかもしれません。あるいは、老後も安心して住めるところに引越を検討したいと思っておられる場合もあるでしょう。
建て替えやリフォーム、引越をするには、まとまった資金が必要になってしまいます。
年金受給者の医療費
また、病気になったり大けがをしてしまったりすることがあるかもしれません。そうでなくても、身体のどこかの調子が悪くなってしまうことに対して、対策をしておくことは大切なことではないでしょうか。
保険で十分賄うことができない事態も生じ得ますから、検討しておくべき重要事項であるといえるでしょう。
ほかにもいろんな理由でお金が必要になることがあるでしょう。介護の必要が生じたり、冠婚葬祭などのイベントでもまとまったお金が必要になってしまいます。
そんなときにはどうしたらよいでしょうか。年金受給者の方は、銀行のカードローンや消費者金融からお金を借りることができるのでしょうか。
お金が必要になってしまったらどうしたらよい?
お金を借りるためには、現在の収入がいくらぐらいあるかなどの情報を申告しなければなりません。年金のみが収入であるなら、その収入を申告します。

貸金業者によっては、年金を定期的な収入とみなしてもらえるところがありますが、すべての貸金業者が融資をしてくれるわけではありません。
また、貸金業者は、融資する対象者の年齢に制限を設けている場合もあります。
満60歳まで、満65歳まで、満69歳まで、などのような制限があり、その年齢を超えてしまったなら、新規の融資も追加の融資も断られてしまうことになります。
では、どのような方法でお金を借りることができるか、具体的に見ていきましょう。
年金受給者でも借りられるカードローン
カードローンの年齢制限
まずはじめに、カードローンについて解説します。ここまでで説明した通り、貸金業者は融資先の方の年齢を考慮します。
当然ながら貸金業者にとっては、貸したお金を返済してもらえるかどうかがとても重要です。それで、死亡してしまったり収入が減ってしまったりする可能性が少し高くなる高齢者に融資することに対して慎重な姿勢を見せることが多いです。
そういうわけで、カードローンの申込者に年齢制限を設けています。
銀行系のカードローンであれば、満60歳か満65歳を上限としていることが多いです。消費者金融のカードローンなら、満70歳まで受け付けてくれる場合もたくさんあります。
年金を定期的な収入とみなしてくれるかどうか
カードローンの申し込みの資格として、定期的な収入があるかどうかが問われます。
年金受給者で年金以外に収入がない方にとっては、年金を定期的な収入とみなしてもらえるかどうかが大きな問題となり得ます。
それは、各カードローン会社の判断によります。いくつかのカードローン会社は、年金を定期的な収入とみなし、年金収入のみの場合でも融資してくれる場合があります。
しかし、多くのカードローン会社は、年金を定期的な収入とみなしておらず、収入が年金だけであるという方の場合は審査を通過することができないようです。
ホームページなどで年金受給者への融資に関する情報が記載されていないことも多く、直接問い合わせる必要がありますが、よく調べて賢く選びましょう。
年金収入のみでも借りられるカードローン
満70歳でも借りられるカードローンもあります。
最大融資可能額 |
上限年齢 |
貸付利率 |
備考 |
|
レイクALSA | 500万円 | 満70歳 | 4.5%~18.0% | カードレスでの借入も可能 |
みずほ銀行カードローン | 800万円 | 満66歳 | 2.0%~14.0% | 住宅ローンを利用している場合に、貸付利率が0.5%引き下げてもらえる |
ベルーナノーティス | 300万円 | 満75歳 | 4.5%~18.0% |
収入が年金のみの場合でも借りることができるカードローンをご紹介します。
レイクALSA
満70歳まで借りることができます。
年金収入のみの場合でも借りられますが、取引期間中に満71歳になられた時点で、新たな融資はできません。
みずほ銀行カードローン
満66歳まで借りることができる銀行カードローンです。
年金収入のみの場合でも大丈夫です。みずほ銀行で住宅ローンを利用している場合は、利率が0.5%引き下げられます。
ベルーナノーティス
満75歳まで借りることができる数少ない貸金業者です。
年金収入のみの場合でも借り入れできます。
それぞれ特徴があるカードローンです。条件に合ったものを選んでいただければと思います。
年金受給者向けの公的融資
年金担保貸付事業で借りる
では、カードローン以外に年金受給者がお金を借りることができる手段はあるのでしょうか。
ひとつには、年金受給者向けの公的な融資の制度があります。「独立行政法人福祉医療機構」の「年金担保貸付事業」です。
制度の名称の通り、年金を担保として貸し付けをしてくれます。年金を担保にすることは、国民年金法や厚生年金法によって禁止されていますが、この制度の場合だけ特例として認められています。
年金を担保に融資してくれるという貸金業者があれば、それは違法な融資を行なっている闇金融ですから、関わってはいけませんね。
公的な制度ですから、利用するにはいくつかの条件を満たさなければなりません。また、融資額もカードローンに比べて小口になってしまいます。
では、この制度について詳しく見ていきましょう。
年金担保貸付事業の申し込み資格
年金担保貸付事業を利用する際の申し込み資格について説明します。
「厚生年金保険年金証書」、「国民年金・厚生年金保険年金証書」、「船員保険年金証書」、「国民年金証書」、「労働者災害補償保険年金証書」などがこの制度を利用できる年金証書です。
厚生年金基金、企業年金連合会から支払われるもの、無拠出制の老齢福祉年金や特別障害給付金、国民年金基金など、他にも石綿健康被害救済法に基づく特別遺族年金は対象とならないため、注意が必要です。
また、生活保護受給中である場合は利用できません。さらに、お金の使い道がギャンブルなどや公序良俗に反する目的である場合、もしくは借入申込者ご本人の利益に明らかに反する場合も利用することができません。
さらに、この制度を利用するためには、連帯保証人が必要になるというところもポイントです。
年金担保貸付事業の融資額
年金担保貸付事業で借りることができる金額は、最大250万円です。しかし、申込者本人が受給している年金の年額の範囲内の金額に限られてしまいます。
また、月々の返済額の15倍の金額までの融資となっており、すべてのケースで250万円を借りることができるわけではないようです。
借り入れ中は追加の融資の申し込みができないというところもポイントです。本当にお金が必要であるタイミングでのみ申し込むとよいでしょう。
不必要なタイミングで借りてしまって、本当に必要なときにこの制度を利用できないということにならないように気をつけたいですね。
この制度の貸付の利率は年1.6%と、銀行や消費者金融のカードローンに比べるとずいぶんとよい条件だといえます。返済は年金から1万円単位で自動的に引かれます。
まとめ

ここまで調べてきました通り、年金受給者でもお金が必要になるときがあり、お金が足りないときは借りることができます。
カードローン会社の年齢制限のために、使えるカードローン会社は限られてしまいますが、よく探して条件のよい貸金業者を選ぶことが大切です。
また、年金担保貸付事業という制度も活用することができます。追加融資ができない制度であるため、本当にお金が必要であるというタイミングのみで利用するようにするとよいでしょう。
必要なお金を賢く借りて、充実したシニアライフを楽しんでください。